その二十二 小ネタ・2008年東大理系前期第3問

 2008年の入試問題のうち東大理系第3問を暗算で解くことに挑戦してみた.まことに残念なことに一箇所数値を誤認して正答と若干ずれてしまったが,以下のように考えた.

問題は以下のとおりである.
(1) 正八面体のひとつの面を下にして水平な台の上に置く.この八面体を真上から見た図(平面図)を描け.
(2) 正八面体の互いに平行な2つの面をとり,それぞれの面の重心をG1,G2とする.G1,G2をとおる直線を軸としてこの八面体を1回転させてできる立体の体積を求めよ.ただし八面体は内部も含むものとし,各辺の長さは1とする.


まず線分G1G2と(1)の図での天井・床の面とがどういう関係にあるかを探るため,次のような図を考えた.
図1正八面体の辺は立方体の6つの面の中心を結んでできる.
左図のように,立方体ABCD-EFGHの各面の中心を頂点にもつ正八面体I-KNLM-Jをつくる.正八面体の一辺が1なので,立方体の一辺は√2となる.
立方体の対角線AGを結んで△IKM,△NLJと交わる点をそれぞれO,Pとすればこれが(2)のいうG1,G2になる.
また,AG⊥△IKM,AG⊥△NLJである.
したがって,(1)は一辺が1/√3の正六角形の図(下図六角形ILMJKN)となる.
あとはこれを回転させた立体の体積を求めることになるが,正八面体を回転軸に垂直な面で切ったときの断面が次のようになる.
図2回転の中心をXとすれば断面に現れる円の半径にあたる線分はQXである.
QX^2の値を求め,積分を使って体積を求めるために下準備をする.
左図,△QSXはQX=SX,∠QXS=120°であるのでQX=QS/√3である.
また,QR+RS=IM=1なのでQR=tとすればQS^2=1-t(1-t)である.
ここで,上図でのOPの長さはAGの1/3である√6/3なので,PX=xとすればx=√6t/3となり,求める体積は
積分
で得られる(積分の後半はいわゆる1/6公式を利用して暗算できる).

ミスをしたのは積分で出てきた√6/3dtの部分で,立方体の対角線をを√3と勘違いし誤って√3/3dtとしてしまったことで誤答になってしまったこと.残念.

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